夜間の間食で虫歯が進行しやすい理由とは?唾液分泌リズムとの関係を解説
2026/05/20
こんにちは、甲府市の歯医者、降矢歯科クリニック 歯科・矯正です。
夜間の間食は、日中の間食に比べて虫歯のリスクを大幅に高めることをご存知でしょうか。
その理由は、唾液の分泌リズムと深く関係しています。
今回は、なぜ夜間の間食で虫歯が進みやすいのかを解説します。
唾液の役割
自浄作用
唾液は、食べかすや細菌、細菌の産生した酸などを洗い流すことで、口腔内を清潔に保つサポートをしています。
この作用を自浄作用といい、唾液の量が多いほど、自浄作用は強くなります。
緩衝作用
唾液には、口腔内のpHを中性に戻す作用があります。
食事をすると、細菌が糖を分解して酸を産生し口腔内が酸性に傾きますが、唾液の緩衝作用により歯が酸にさらされる時間を短くすることができます。
再石灰化作用
唾液に含まれるカルシウムやリン酸などのミネラルは、脱灰によって溶け出した歯の成分を補う再石灰化を促進します。
初期虫歯であれば、唾液の再石灰化作用により修復されることもあります。
抗菌作用
唾液には、虫歯菌や歯周病菌などの細菌の増殖を抑える物質が含まれています。
唾液の分泌が減少すると、この抗菌作用も低下し、細菌が繁殖しやすくなります。
唾液分泌のリズム
日中の唾液分泌
食事の時間を中心に、日中は唾液の分泌が活発になります。
食べ物を見たり、匂いを嗅いだり、実際に食べ物を口に入れたりすることで、反射的に唾液の分泌が促進されます。
安静時でも一定量の唾液が分泌されており、口腔内を常に潤して保護しています。
夜間の唾液分泌減少
夕方から夜にかけて唾液の分泌は徐々に減少し、睡眠中は日中の10分の1程度にまで分泌量が低下します。
これは体が休息モードに入り、代謝が低下するためです。
副交感神経の活動が優位になることも、唾液分泌の減少に影響しています。
個人差と年齢変化
唾液分泌のリズムには個人差があり、夜型の人はリズムが後ろにずれている可能性があります。
また、加齢とともに唾液の分泌量は減少する傾向があり、高齢者は若年者に比べて虫歯のリスクが高まります。
薬の副作用や全身疾患も唾液の分泌量に影響します。
夜間の間食で虫歯リスクが上がる理由
唾液による防御機能の低下
夜間は唾液の分泌が少ないため、口内の汚れが洗い流されにくくなります。
間食をすると歯の表面に糖分が長時間留まることになるため、虫歯菌がより多くの酸を産生し、歯が溶けやすくなります。
酸性環境の持続
夜間は唾液が少ないため、食後の酸性の状態が長時間続きます。
歯が酸にさらされる時間が長いほど、脱灰が進行し、虫歯になりやすくなります。
再石灰化の機会喪失
日中であれば、食事と食事の間に唾液による再石灰化が起こり、初期の脱灰が修復されます。
しかし、夜間の間食後に歯を磨かずに寝てしまうと、睡眠中は唾液が少ないため再石灰化がほとんど起こりません。
修復の機会がないまま、脱灰だけが進行します。
虫歯リスクが高い食品
糖分を多く含む食品
糖分は、虫歯菌の主要なエネルギー源です。
チョコレート、飴、クッキー、ケーキなどの甘い菓子類は特に虫歯のリスクが高く、夜間にこれらを食べると、糖分が口腔内に長時間留まり続けることになります。
粘着性の高い食品
キャラメルやグミ、ドライフルーツなど、粘着性の高い食品は歯に付着しやすい性質です。
唾液の少ない夜間は、日中以上に除去されにくく、持続的に虫歯菌に栄養を与えてしまうことになります。
酸性の飲食物
炭酸飲料、スポーツドリンク、果汁100パーセント飲料、柑橘系のフルーツなどは、酸性度が高い飲食物です。
糖分も含んでいることが多く、夜間に摂取すると、酸性環境が長時間持続します。
生活習慣と虫歯リスク
夜型生活の影響
夜型の生活習慣は、虫歯のリスクを高めます。
活動時間が長いほど、食事や間食の回数が増えがちであり、不規則な生活リズムは唾液分泌のリズムも乱してしまいます。
ストレスと間食
ストレスにより夜間に間食をする習慣は、虫歯のリスクを高めます。
また、ストレス自体が唾液の分泌を減少させることもあり、二重の悪影響があります。
夜間の口腔ケア
就寝前の歯磨き
就寝前の歯磨きは、一日の中でも特に重要です。
時間をかけて丁寧に磨き、歯と歯の間もデンタルフロスでしっかり清掃しましょう。
歯垢をきれいに除去してから就寝することで、睡眠中の細菌の活動を抑制できます。
唾液分泌を促進する工夫
唾液腺マッサージや舌の運動により、唾液の分泌を促進できます。
唾液が少ないと感じる方は、意識的に水分を摂取したり、唾液腺を刺激したりすることで、口内環境の改善に努めましょう。
虫歯リスクを抑えるための食生活のリズム
規則正しい食事時間
一日三食を決まった時間に摂ることで、口腔内のpH変動のリズムが整います。
また、食事と食事の間に十分な時間を空けることで、唾液による再石灰化の時間を十分にとることができます。
間食の時間と回数
間食をする場合は、時間を決め、だらだらと食べ続けることは避けましょう。
午後3時頃の間食は、唾液分泌が活発な時間帯であり、比較的リスクが低いです。
一日の間食は1回から2回程度にとどめ、夕食後は基本的に何も食べないようにしましょう。
虫歯予防のために大切なこと
定期的な歯科検診
夜間の間食習慣がある方は、特に定期的な歯科検診が重要です。
初期虫歯を早期に発見し対処することで、大きな虫歯への進行を防げます。
3か月から6か月に一度は検診を受けましょう。
食生活指導<
歯科医院では、個人の生活習慣に応じた食生活指導が受けられます。
どのような食べ物が虫歯のリスクを高めるか、いつ食べるべきか、どのようにケアすべきかなど、自分の口内環境に合わせた具体的なアドバイスを受けることが可能です。
まとめ
夜間の間食による虫歯リスクが高い理由は、唾液の分泌が大幅に減少するためです。
唾液には自浄作用、緩衝作用、再石灰化作用、抗菌作用があり、これらが虫歯から歯を守っています。
しかし、夜間、特に睡眠中はこれらの作用が低下します。
夜間の間食を避けること、やむを得ず食べた場合はしっかり歯を磨くことが重要です。
規則正しいリズムで生活することで、口内の健康を守っていきましょう。
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