歯並びに影響する?正しいおしゃぶりの使用方法を解説
2025/02/20

こんにちは、甲府市の歯医者、降矢歯科クリニック 歯科・矯正です。
おしゃぶりは、赤ちゃんが泣き止まない時や寝かしつけが必要な場面でよく使用される便利なアイテムです。
しかし一方で、おしゃぶりの使用が子どもの成長や発育にどのような影響を与えるのか、特に歯並びに関しては多くの親御さんが気になるのではないでしょうか。
そこで今回は、おしゃぶりのメリットや、その使い方によって発生する可能性があるリスクについて解説します。
おしゃぶりを使うことのメリット

おしゃぶりを使うことにはいくつかのメリットがあります。
まず、赤ちゃんにとって精神的なリラックスアイテムとなります。
赤ちゃんが泣き止む場面も多くなり、親御さんにとっては育児が少し楽になるという利点があります。
また、おしゃぶりの使用は入眠をスムーズにしてくれます。
赤ちゃんにとってリラックスできる状態を作り出せるため、寝かしつけが楽になる場面も多いことでしょう。
それが、親御さんの睡眠不足の解消につながることもあります。
おしゃぶりを使用するリスク
歯並びが悪くなることがある

メリットがある一方で、おしゃぶりの使用にはいくつかのリスクもあります。
特に、乳歯が生えそろってからもおしゃぶりを使用し続けることには、歯並びに悪影響を及ぼすリスクがあるため注意が必要です。
長期間の使用により、前歯が前方に突出した状態(出っ歯)や、上下の前歯がかみ合わない状態(開咬)になることがあります。
歯と歯の間に隙間ができてしまうことがある
おしゃぶりを常時使用すると、自然な歯の配列を妨げ、歯と歯の間に不自然な隙間が生じることがあります。
それにより、矯正治療が必要になるケースもあります。
上あごの口蓋が高くなることがある
おしゃぶりの使用が長期化することで、上あごの口蓋が通常よりも高くなってしまうことがあります。
このような変化は、歯の配列やかみ合わせに影響を及ぼすリスクがあります。
親子のコミュニケーションに影響が出る可能性がある

おしゃぶりの使い過ぎは、親子のコミュニケーションにも影響を与える可能性があります。
例えば、赤ちゃんがどうして泣いているのかを考えずにおしゃぶりを与えてしまうと、必要なコミュニケーションの機会が減少します。
また、あやすための工夫や言葉がけが減少すると、赤ちゃんの言葉の発達が阻害される恐れがあります。
おしゃぶりに頼りすぎてふれあいが減ることも、子どもの情緒や社会性の発達にとってはマイナス要因となり得ます。
子どもとの健全なコミュニケーションを大切にし、必要以上におしゃぶりに頼らないよう注意が必要です。
リスクを避けるためには
おしゃぶりの使用に伴うリスクを避けるために、いくつかのポイントに注意するようにしましょう。
まず、子どもが言葉を覚え始める1歳過ぎからは、おしゃぶりを長時間使用するのは控えるようにしましょう。
この時期は言語能力が発達する重要な時期です。おしゃぶりの使用はできるだけ短時間に留めるようにしてください。
目安としては、合計使用時間を1日1時間以内に抑えるようにしましょう。
また、おそくとも2歳半までにおしゃぶりの使用をやめるようにしましょう。
この時点でやめることで、口腔内の正常な発達を促し、歯並びやかみ合わせにおけるリスクを減少させることができます。
おしゃぶりを卒業するための方法

おしゃぶりをスムーズに卒業させるためには、使用時間を段階的に制限することから始めると良いでしょう。
時間を決めておしゃぶりを使う習慣をつけると、自然と使用が減少し、最終的には不要になるケースがよくあります。
子どもがほかのことに興味を持つよう促し、少しずつ使う時間を短くしていきましょう。
また、おしゃぶりの種類を変えることも一つの手です。
子どもが気に入っているおしゃぶりの種類を変え、吸い心地を変えることで、関心を減らせることがあります。
同時に、おもちゃやぬいぐるみなどを利用して、子どもの注意をそらすのもおすすめです。
正しいおしゃぶりの使用方法

おしゃぶりは、対象年齢やサイズに合ったものを選ぶようにしましょう。
市販されているおしゃぶりにはさまざまなサイズや形状がありますが、子どもの成長段階に応じた製品を選ぶことで、口腔内に与える影響を軽減できます。
そして、衛生管理も徹底しましょう。
おしゃぶりは頻繁に口に入れるものですので、使用後は定期的に洗浄し、清潔な状態を保つことが大切です。
細菌が付着したまま使用することには、口内環境を悪化させるリスクがあります。
指しゃぶりをしてしまう場合

指しゃぶりは、3歳までは様子を見ることもできますが、その後も長時間続くようであれば注意が必要です。
この場合は、おもちゃや声がけで意識をほかに向けたり、指しゃぶり防止グッズを試してみたりすると良いでしょう。
習慣になってしまう前に意識的に行動を変えることが重要です。
もしこれでも改善が見られない場合には、小児歯科で相談するのも一つの手段です。
専門的な視点からアドバイスを受けることで、解決策が見えてくる可能性があります。
歯並びに悪影響があるそのほかの悪癖

おしゃぶりや指しゃぶり以外にも、頬杖や口呼吸、舌突出癖、爪をかむ癖などの日常的な習慣が歯並びに影響を与えることがあります。
例えば頬杖をつくと、あごの片側だけ力がかかり、あごが歪む可能性があります。
特に成長期の子どもの頬杖には注意が必要です。口呼吸は、口内が乾燥し、虫歯や歯周病のリスクを高めます。
また、日常的に口が開く「ぽかん口」が習慣化すると、歯並びにも悪影響を及ぼします。
舌突出癖は、舌が前歯を押すことで不正咬合の原因になります。
爪をかむ癖も、歯や歯ぐきに負担を与えてしまう恐れやほかの悪癖を助長する恐れがあります。
まとめ
おしゃぶりは育児の強いサポートアイテムですが、長期間、あるいは不適切に使用すると、歯並びや口腔内の発達に影響を及ぼす可能性があります。
正しい使用方法を守りつつ、メリットとリスクのバランスを考慮して使用することが重要です。
親子のコミュニケーションを取りながら、子どもにとって悪影響のない範囲でおしゃぶりを活用していきましょう。
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