虫歯は必ず治療するべき?削るべき虫歯と削らない方が良い虫歯

      2021/06/20

こんにちは。甲府市の降矢歯科クリニック歯科・矯正です。
本日は、歯医者さんに来る理由として最も多いであろう「虫歯」についてのお話です。

虫歯の治療と言えば、従来は小さな虫歯であっても「削って詰める」治療が当たり前のように行われてきましたが、最近では歯の自然治癒力を高める方法や、歯を削らずに菌だけを殺菌する方法など、さまざまな新しい治療法が確立されています。

最新の「削らない虫歯治療」は、残念ながら全てのケースで対応できるわけではありませんが、従来は歯の神経を取らなければいけなかったような症例でも神経を残せるケースも増えてきましたので、今後の治療の選択肢として参考にしていただければと思います。


削らない方が良い虫歯とは?

「歯の再石灰化」という言葉を聞いたことがあるかたも多いのではないでしょうか?

再石灰化とは、初期の虫歯によって溶かされてしまった歯の表面を、唾液に含まれているカルシウムやリンなどのミネラルによって修復して元通りにするメカニズムのことを言います。

つまり、たとえ虫歯であっても初期の虫歯であれば「再石灰化」を促進してあげることによって自然治癒させることもできるのです。

ただし、進行してしまっている虫歯は、放置しておくと痛みを生じたり症状が進んでしまうことがありますので、まずは歯科医院でしっかり診断してもらうようにしましょう。


虫歯の進行と症状

C0

エナメル質の表面のみに虫歯が発生。まだ穴はあいていません。
この段階では、再石灰化による自然治癒が期待できます。適切な歯磨きやフッ素を塗布することで進行を防ぐことができます。


C1

虫歯がエナメル質内に侵食。象牙質までは達していないため痛みを感じることはありません。
虫歯の部分を削ってレジンなどのつめ物をします。


C2

虫歯がエナメル質を破って象牙質まで浸食した状態。冷たい物や甘い物がしみる事があります。
虫歯の部分を削って、つめものや被せ物をします。


C3

象牙質を破り、歯の神経まで虫歯が侵食した状態。歯髄まで虫歯が進行しているため、ズキズキとした痛みがあります。
多くの場合は歯の神経を抜き、薬を入れる根管治療をします。その後かぶせ物をします。


C4

歯の根だけが残った状態。
虫歯が進行し歯の根っこだけになってしまった場合は、ほとんどのケースで抜歯になってしまいます。


歯を削らない虫歯治療

歯の再石灰化による自然治癒が期待できるのは、上記虫歯の進行にある”C0”の段階のみ。C1以上に進行してしまうと、何かしらの処置が必要になります。

通常は、「虫歯の部分を削って詰める」といった治療を行うことが一般的ですが、最近ではさまざまなメディアで歯を削るデメリットについて取り上げられるようになり、当院にもなるべく歯を削りたくないと希望されて来院される方が多くなりました。

そこで当院では、なるべく歯を削らない治療として以下の方法を取り入れています。

削る量を最小限に。ドックスベスト治療

ドックスベスト治療とは、虫歯をすべて削って除去するという従来の虫歯治療とは全く異なり、薬を使ってミネラルの力で虫歯を殺菌するという、新しい考え方の虫歯治療です。

従来の虫歯治療の場合、削り残しによる虫歯の再発を防ぐため、虫歯の部分だけではなく、健康な歯の部分まで削りとらなければいけないというデメリットがありました。

ですが、ドックスベストセメントを用いた虫歯治療は、セメントに含まれる銅イオンや鉄イオンなどのミネラルの殺菌力を利用し、虫歯を除去せずに無菌化するという治療法のため、歯を削る量を最小限に抑えることが可能です。

特に、神経の近くまで虫歯が進行している場合、今までの治療法では、虫歯を完全に除去しようとすると神経まで達してしまうため、神経を取り除く必要がありましたが、ドックスベストセメントを使用することで神経を抜かずに済む可能性が高くなります。

歯は、神経をとってしまうと脆く割れやすくなりますし、寿命も短くなってしまいますので、ご自身の歯を守るためにも、とても有効な治療法と言えるでしょう。

メリット

  • メリット
  • 歯の神経を残せる可能性が高い
  • 根の殺菌にも有効

デメリット

  • 保険治療が効かない
  • 歯の状態によっては、適用できないケースもある。


甲府市下飯田の歯医者 降矢歯科クリニック 歯科・矯正:https://www.shika-furuya.com/

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