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唾液の質を改善して虫歯・歯周病を予防する生活習慣改善法を解説

      2025/12/20

こんにちは、甲府市の歯医者、降矢歯科クリニック 歯科・矯正です。

唾液は、健康な成人で1日におよそ1.5リットル分泌され、口腔内の環境を整えながらさまざまな病気を防いでいます。
しかし、ストレスや不規則な食生活、口呼吸、薬の副作用などにより、唾液の機能が十分に発揮されないことがあります。
今回は、唾液の主な作用と、質や分泌量を改善するための方法を紹介します。

 

唾液が持つ6つの作用

自浄作用

唾液の基本的な働きの一つが自浄作用です。
唾液の流れによって、歯の表面や歯間、舌の上などに付着した汚れが洗い流され、細菌の蓄積が防がれています。
そのため、唾液の分泌量が減ると、この自浄作用が十分に働かなくなり、食べかすや細菌が口の中にとどまりやすくなります。

 

再石灰化作用

虫歯は、細菌がつくる酸によって歯のエナメル質からミネラルが溶け出す「脱灰」から始まります。
唾液にはカルシウムやリンなどのミネラルが含まれており、これらが歯の表面に再び沈着することで脱灰部分を修復する、再石灰化作用という仕組みがあります。

再石灰化の効率は、唾液中のミネラル濃度とpHに大きく左右されます。
健康な唾液のpHは6.8〜7.4程度で、この弱アルカリ性の状態が再石灰化を促します。
また、唾液が歯の表面にとどまる時間が長いほど、より多くのミネラルが取り込まれやすくなります。

 

抗菌作用

唾液に含まれる抗菌物質は、口腔内の細菌やウイルスの増殖を抑え、病原微生物による感染を防ぐ役割を果たしています。
抗菌作用の強さは、唾液のpHや分泌量、口腔内の酸素濃度などによって影響を受けます。
唾液が減少したり性状が変化したりすると、抗菌機能が低下し、細菌のバランスが崩れて虫歯や歯周病のリスクが高まるため、唾液の質と分泌を保つことが、健康な口腔環境の維持には欠かせません。

 

消化作用

唾液に含まれるアミラーゼは、でんぷんを分解する消化酵素です。
食物中の複合炭水化物を単糖類へと変化させ、胃や小腸での消化・吸収を助けます。
この消化作用は、咀嚼時間と唾液の分泌量に密接に関係しています。
よく噛むことで唾液の分泌が促され、食べ物と唾液中の消化酵素がよく混ざり、食べ物の消化がスムーズに始められる状態になります。
反対に、早食いや咀嚼不足では酵素の働きが不十分となり、胃腸への負担が増すことがあります。

 

緩衝作用

唾液の緩衝作用は、口腔内のpH変化を抑え、酸による歯の脱灰を防ぐ重要な機能です。
緩衝能力が高いほど、酸性環境に対する歯の抵抗力が強くなります。
一方で、唾液分泌量の減少や緩衝能力の低下があると、食後や間食後の酸性化が長時間続き、脱灰が進行しやすくなります。

 

潤滑作用

唾液の潤滑作用は、口腔内の快適さと機能を保つうえで欠かせません。
唾液が口腔粘膜を潤すことで、食物の咀嚼や嚥下がスムーズに行われ、粘膜の摩擦や損傷を防ぐことができます。
舌や口唇、歯の動きを滑らかにすることで、発音も明瞭になります。

 

唾液の質改善&分泌量アップのためのポイント

よく噛んで食べる

食べ物をしっかり噛むことで唾液腺が刺激され、唾液の分泌量が増加します。
一口につきおよそ30回の咀嚼を意識するようにしましょう。

 

水分補給をする

十分な水分補給は、唾液の分泌を維持するために欠かせません。
体内の水分が不足すると、唾液量が減少し、粘性が高まって自浄作用が低下します。
成人の水分摂取量の目安は1日1.5〜2リットルとなっており、そのうち純水として約1リットルを摂ることが望ましいとされています。
特に起床時、食事前、就寝前の水分補給は、唾液分泌の維持に役立ちます。
糖分や酸の多い飲料は虫歯のリスクを高めるため、できるだけ水を選ぶようにしましょう。
カフェインやアルコールには利尿作用があるため、摂取後は追加の水分補給を心がけるようにしてください。
また、室内の湿度を保つことも重要です。乾燥した環境では口腔粘膜から水分が失われやすくなります。

 

鼻呼吸をする

口を開けて呼吸すると口腔内の水分が蒸発し、唾液が濃縮されて粘性が高くなります。
その結果、自浄作用や抗菌作用が弱まり、虫歯や歯周病のリスクが上昇します。
鼻呼吸を習慣化することで、口腔内の湿度が保たれ、唾液の機能を十分に発揮できるようになります。
鼻呼吸を促すためには、まず鼻の通りを改善することが大切です。

鼻炎やアレルギーがある場合は耳鼻咽喉科などで治療を受けましょう。
就寝時の口呼吸対策には、口テープの使用や横向き寝を試してみてください。
日中は姿勢にも注意し、猫背や前傾姿勢を避けることで無意識の口呼吸を防ぎやすくなります。

 

唾液腺マッサージをする

唾液腺マッサージは、耳下腺・顎下腺・舌下腺といった主要な唾液腺を物理的に刺激することで、唾液分泌を促す方法です。
強すぎる圧力は組織を傷つける可能性があるため、心地よい程度の圧で行うようにしましょう。

 

お酒やたばこを控える

アルコールとニコチンは、唾液の分泌量や質に悪影響を与える主要な要因です。
アルコールは利尿作用により体内の水分量を減らし、唾液分泌を低下させます。
ニコチンは血管を収縮させるため、唾液腺への血流が減少し、唾液の分泌を抑えてしまいます。

 

リラックスする時間をとる

ストレスは交感神経を刺激し、唾液分泌を大きく抑制する要因です。
慢性的なストレスは分泌量の減少だけでなく、唾液の成分バランスにも悪影響を与えます。
リラックスするための方法にはさまざまな種類がありますが、特に深呼吸は誰にでもでき、1日に数回、数分行うだけでも副交感神経の活性化が期待できます。

 

キシリトールガムを噛む

キシリトールガムは、唾液分泌の促進と虫歯予防の両方に役立ちます。
ガムを噛む咀嚼運動により唾液分泌が増え、さらにキシリトールの甘味が刺激となって分泌が高まります。

 

まとめ

唾液が持つ、自浄作用、再石灰化作用、抗菌作用、消化作用、緩衝作用、潤滑作用の6つの機能は、いずれも口腔内環境の維持に欠かせません。
これらの作用を活かすには、十分な咀嚼、こまめな水分補給、鼻呼吸、唾液腺マッサージ、アルコールやたばこの制限、ストレス対策など、日常生活での習慣改善が大切です。
これらを組み合わせて継続することで、唾液の質と分泌量を高めやすくなります。

 



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