子どもの歯肉炎が急増!?4割が歯肉炎って本当?

   

こんにちは。甲府市の降矢歯科クリニック歯科・矯正です。
本日は、最近急増しているといわれている子どもの歯肉炎についてご紹介したいと思います。

 

子どもの歯肉炎

「歯周病って大人がかかる病気でしょ?子供にはあまり関係ないんじゃないの?」そんな風に思っていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。

歯周病には、歯ぐきが炎症をおこす「歯肉炎」と、それが進んで土台である歯周組織が破壊されてしまう「歯周炎」の2段階ありますが、厚生労働省の「歯科疾患実態調査」によると、小・中学生の4割が歯周病の始まりの「歯肉炎」にかかっていると報告されています。

子供のうちは歯肉炎から歯周病へと悪化することはごく稀ですが、子どもの頃の習慣は大人になってからも続くもの。歯肉炎になってしまった子どもの場合、そのままのケアを続けていると将来歯周病になってしまうリスクは非常に高いと言えるでしょう。

まずはしっかりと歯肉炎を治し、子どものうちに正しいデンタルケアの習慣を身につけることが大切です。

 

子供に多く見られる歯肉炎の種類

萌出性歯肉炎

萌出性歯肉炎は、6歳臼歯や12歳臼歯など、永久歯の奥歯が生えてくるときに良くみられる歯肉炎です。

永久歯は生え始めてから生え終わるまでに期間がかかりますので、その間、どうしても部分的に歯ぐきに被われている状態が続くことになります。また、奥歯の咬み合わせの面には深い溝もありますので、その噛み合わせ面の溝や歯ぐきに被われている部位に汚れがたまり、炎症を起こしてしまうのです。

この炎症は一時的なもので、歯が生えるに従っておさまる場合がほとんどですが、歯肉の腫れや痛みが生じますので、炎症が強い場合には抗生剤や鎮痛剤の投与とともに治療が必要になります。第一大臼歯(6歳臼歯)が生えてくる6~7歳ごろ、第二大臼歯(12歳臼歯)が生えてくる12歳頃によくみられる症状ですので、この時期には是非、保護者の方がしっかりと仕上げ磨きをしてあげてください。

 

不潔性歯肉炎

歯磨きがしっかりとできておらず、磨けていない部分に歯垢(プラーク)が溜まってしまったことが原因で起こる歯肉炎です。歯肉が赤くブヨブヨした感じになり、歯磨きや食事などの軽い刺激で歯肉から出血してしまいます。

このタイプの歯肉炎は、歯ブラシで汚れをしっかりと取り除くことで治りますが、歯ブラシを当てると痛いなどの理由からしっかりとメンテナンスができず、治りが遅れたり再発する場合があります。

また口呼吸をしているお子さんの場合、口内が渇き唾液量が少なくなってしまっている状態のため細菌が繁殖しやすく、症状を悪化させてしまう原因にもなりますので、歯肉炎の治療と同時に口呼吸の改善のためのトレーニングを行うことも必要になります。

 

思春期性歯肉炎

主に小学校高学年~中学生(10~15歳ごろ)に見られる歯肉炎です。

思春期の間はプロゲステロンやエストロゲンといったホルモンが増え続け、歯肉への血流量が増えます。その結果、新陳代謝が活発になりプラークや食物残渣といった刺激物への反応性が高まり、歯茎が腫れて破れやすくなるのです。

そのため通常の歯ブラシに加えてデンタルフロスを使用するなど、家庭でのお口のケアが非常に重要です。

また、この年代は食生活の乱れが起きやすく虫歯の罹患率も高いのが特徴ですので、歯科医院でのプロクリーニングを上手に活用しながら予防ケアに気を付けるようにしましょう。

 

若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)

若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)とは、早ければ小学生から30代までの若い人に発症する歯周炎で、第一大臼歯と前歯の歯周組織を急速に破壊してしまう病気です。
侵襲性歯周炎の特徴は、なんといっても歯周病の進行速度がとてもが早いということにあります。 通常、歯周病は長い年月をかけて徐々に進行していきますが、侵襲性歯周炎は年齢に関わらず短期間で急速に進行してしまいますので早期対策、早期治療が必須になります。
症状としては、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けてしまうため、歯の移動や動揺が認められます。もしもこのような症状が出たら、すぐに歯科医師に相談するようにしましょう。

 

子どもの歯周病を防ぐために

子どもに限らず、歯周病は早期発見・早期対策が重要です。特に上記でも解説させていただきました若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)は非常に進行が早く、発見が遅れることで若くして歯を失ってしまうという非常に残念な結果に陥ってしまいます。
そのため、日ごろのデンタルケアはもちろんのこと、子どものうちから歯科医院で定期検診を受けることを習慣にすることが大切です。

また保護者の方も、お子さんが歯周病になっていないか是非チェックしてあげてください。
「ハミガキの時に出血していないか」「口臭がないか」「歯茎が赤く腫れていないか」など、お子さんとコミュニケーションをとりながら日常的に確認するようにしましましょう。

 



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